伊藤若冲の晩年の名作、「象と鯨図屏風」から鯨の箇所にフォーカスして写した男性用京扇子

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伊藤若冲の作品「象と鯨図屏風」から鯨の箇所にフォーカスした美しい日本の伝統工芸品・京扇子(男性用)のご紹介。

象との対比で描かれた、海を悠々と泳ぐ大きな鯨の姿を繊細に描き出しており、その迫力と力強さが感じられます。

伊藤若冲の独特な筆致によって、潮を勢いよく吹く鯨の身体や皮膚の質感が生き生きと表現されています。

また、鯨の周りには波や水しぶきが描かれており、その動きが一層リアルさを引き立てています。

伊藤若冲「象と鯨図屏風」の鯨にフォーカスした京扇子


この扇子は、伝統的な本物の京扇子と伊藤若冲の作品「象と鯨図屏風」を組み合わせたもの。

若冲の描いた鯨の体は、細かい筆使いで描かれ、その緻密なディテールはまさに天才のなせる業と言えるでしょう。

鯨の周りには、若冲の独特のタッチで描かれた波しぶきが扇子全体にちりばめられ、その組み合わせは非常に美しいものとなっています。

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京扇子とは

京扇子とは、単に京都で作られた扇子、という意味ではなく、伝統的な技法で作られた工芸扇子の事を言います。

模造品が多く出回っていますが、こちらは本物の京扇子。

京都を中心に作られている扇子の名称で、竹と紙あるいは絹を主な材料としてのみ用い、87の制作工程を経て職人によって制作されます。

本扇子に使われている素材は孟宗竹で、親骨に黒塗り竹、中骨に唐木染め竹を使用、骨の数は30間で、土佐和紙を使った紙扇となっています。

京扇子に描かれた「象と鯨図屏風」

「象と鯨図屏風」の左隻にある鯨図 by Wikipedia

右隻の象図。見たことが無いので想像して描かれた。 by Wikipedia


「象と鯨図屏風」は若冲の作品の中でも特に有名ですが、これは発見されたのが2008年と非常に最近の事であった点が大きな理由となっています。

平成20年8月、北陸地方の旧家から、美術関係者によって発見された水墨画で、12月に全国的にニュースになりました。

以下は当時のWeb新聞です。

鯨図のそばには落款(らっかん:自作で有る事を示す印)が押されており、米斗翁八十二才画」という書き込まれていました。

米斗翁は若冲の戒名で、82歳の時の画、という事で彼の晩年の作品である事が分かり、真贋鑑定でも本物と認められ、現在は鑑定を担当したMIHO MUSEUMに所蔵されています。

この扇子は、伝統的な制作工程を経た京扇子の技術と、天才が更に努力を重ねてピークに達した晩年の巨匠の作品である「象と鯨図屏風」とを融合させた、まさに日本の伝統が形になった扇子と言って良いでしょう。

一応男性用となっていますが、扇子における男女用の違いはサイズや色、絵柄の違い程度なので気になさらない方なら問題ありません。

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