伊藤若冲生誕三百年を記念して造られた京焼清水焼の抹茶碗をご紹介。
この抹茶碗は、若冲の大作であり代表作でもある「動植綵絵」の1つ、「蓮池遊魚図」を忠実に再現したものになります。
蓮の花と鮎の姿が、碗の内外側に描かれており、その色彩や筆致はまさに若冲の真髄を感じさせます。
また、清水焼の伝統的な技法を駆使して作られたこの抹茶碗は、手に持った時の心地よさも特筆されるべき点でしょう。
茶道具としてだけでなく、美術品としても楽しむことができる「蓮池遊魚図」の抹茶碗は、伊藤若冲の芸術を愛する人々にとって、必見の逸品。
伊藤若冲「蓮池遊魚図」を描いた京焼清水焼の抹茶碗
伊藤若冲の生誕三百年を記念して造られた京焼清水焼の抹茶碗で、記念品というのもあって若冲の大作中の大作である「動植綵絵」の1つ、「蓮池遊魚図」が描かれています。
プリントではなく、再現を試みたもので、絵師には清水焼の茶道具絵師、山岡善昇氏を起用。
「蓮池遊魚図」と同じように、蓮の池の中を泳ぐ鮎が内側に、外側にはオイカワが描かれており、まさに「蓮池遊魚図」が現代に蘇ったかのような印象を与えてくれます。
「蓮池遊魚図」ってどんな絵?
「動植綵絵」は相国寺に伝わる伊藤若冲筆の「釈迦三尊像」を荘厳するために描かれたものになります。
30幅に及ぶ大作で若冲の代表作として名高く、様々な植物や鳥、昆虫、魚や貝などの生き物をリアルに再現した写実的な描写となっています。
「蓮池遊魚図」はその30幅のうちの1つで、蓮の池の中を悠々と泳ぐ9匹の鮎と1匹のオイカワが描かれています。
本来鮎やオイカワは綺麗な水を好みますので泥の中に咲く蓮の池で泳ぐ、というのは自然界ではまず見られない光景です。
ハスは、仏教の世界では俗世の煩悩に染まらない清浄さを象徴し、前述したように鮎やオイカワは綺麗な水を好む事から、若冲はあり得ないと理解しつつも清らかさを表現するためにモチーフとして集めたと考えられています。
「蓮池遊魚図」を描いた清水焼の茶道具絵師・山岡善昇
伊藤若冲の生誕300年を祝うこの大事な記念品として、縁のある京都の伝統工芸である清水焼が採用されました。
担当した絵師の山岡善昇氏は清水焼を得意とする茶道具絵師です。
数々の受賞経験、確かな技術、貢献してきた経緯から見ても最適の人選だと言ってよいでしょう。
若冲が生まれ、300年の時を超えて京都の巨匠たちが紡がれるこの瞬間は、まさに伝統の醍醐味。
この二度と来ない記念日を象徴するこの抹茶碗、品切れになる前にぜひお求めください。