あまりにも有名な名画、ムンクの「叫び」は、アートに疎い方でもそうで無い人でも、誰もが知る作品です。
そんな「叫び」ですが、実はいろいろと誤解があったり知らない事があったり。
例えば、いかにも叫んでいそうな画内の人物は、実は叫んでいるのではなく、叫びに耐えられず耳を塞いでるシーンだったりします。
「叫び」はムンクの幻覚を描いたもの
「叫び」はムンクの見た幻覚を絵に再現したものです。
ムンクの日記には以下のように綴られています。
ムンクは幼少期に母親を、思春期に姉を亡くしており、病気や死と直面した1890年代のムンクには、「愛」と「死」とそれらがもたらす「不安」をテーマとして制作しました。
「フリーズ・オブ・ライフ(生命のフリーズ)」と称した作品群があり、『叫び』はそのうちの一作です。
「叫び」は5作品ある
前述したように、「叫び」はフリーズ・オブ・ライフの中の1つで、実は5作品あります。
さきほどの油絵は最も有名な「叫び」で、最初の作品ですが、
- 1893年に描かれた油絵の「叫び」
- 1895年に作られたリトグラフの「叫び」
- 1895年に描かれたパステル画の「叫び」
- 1910年に描かれたテンペラ画の「叫び」
- 時期不明の、素描の「叫び」
があります。
このうちのパステル画の「叫び」はし2012年5月2日のオークションで、2010年に絵画落札額の最高額を樹立したピカソの1億650万ドルの絵を超える1億1990万ドル(日本円で約96億円)で落札され、最高額を更新した事でも有名です。
今日ご紹介する、ムンクの「叫び」Tシャツは、このうちのリトグラフの「叫び」を採用したものです。
「叫び」ロングTシャツ
こちらは
ムンクの「叫び」は、リトグラフで作られた「叫び」です。
リトグラフは版画製法の1つで、他の油絵やパステル画と同じく、景色として表現されたフィンランドの美しいオスロ・フィヨルドが歪む様子が見られます。
「自然を貫く果てしない叫び」と表現したムンクの恐怖心が伝わってきます。
ムンクは「叫び」を「狂人のみが描くことができる」と書き残しています。
幼少期から肉親の死を目の当たりにしたムンクは、死と絶望をテーマに表現してきました。
その思想と反して、ムンクの「叫び」はユニークなパロディグッズが多く存在します。※公式のムンク美術館にもあります
「叫び」をユニークな絵と見れるのは、ムンクから見れば幸せな事なのかもしれませんね。