世界を魅了する巨匠・フェルメールの名画を身近に感じられる「窓辺で手紙を読む少女」デザインのマイセン製マグカップをご紹介します。
オランダの巨匠フェルメールの代表作「窓辺で手紙を読む少女」。
その美しい光と影の表現、数々の解き明かされた謎は、美しくもミステリアスな魅力が多くの人を魅了し続けています。
そんな名画の世界を、ドイツの名窯マイセンがマグカップに落とし込みました。
マイセンによるフェルメール「窓辺で手紙を読む少女」デザイン名画マグカップ
このマグカップは、「窓辺で手紙を読む少女」の少女にフォーカスし、ワンシーンを鮮やかにプリント。
マイセンらしいエレガントでガーリーなフレームに入れられ、まるで肖像画のようです。
少女はモノクロで線画らいくに表現されていますが、繊細な表情や仕草など、細部まで丁寧に表現されています。
フェルメールの「窓辺で手紙を読む少女」は偽装されていた?!
フェルメールの「窓辺で手紙を読む少女」はタイトルは知らずとも絵はどこかで見たことがある、という方は多そうですよね。
この絵は長きにわたり誰の作品か分からなかった時期があり、レブラントやピーテルの作品だろうと思われていました。
描かれたのは1657年~1659年ですが、1742年にレンブラントの作品と誤鑑定されてポーランド王が購入、その後さらに実はピーテルの作品だと1826年に誤鑑定されました。
正しい鑑定が為されたのは1860年になってからでした。
更に1979年、アメリカの美術館に貸し出された際にX線鑑定を実施したところ、少女の後ろの壁にキューピッドの絵が隠されている事が判明。
誰かが購入後に塗りつぶした物とされ、フェルメールが描いた作品に修復されたのは2021年と非常に最近の話です。
誰がどんな理由で塗りつぶしたのかは分かっていませんが、本来の絵は偽装され、壁は簡素なものになっていたため、より少女に目が行く構図となっていました。
塗りつぶされた状態の絵を見るとパッと見は違和感ありませんが、キューピッドのある絵を見ると違和感があるのが分かります。
マイセンとは
マイセンは、300年以上の歴史を持ち、名実ともに西洋白磁の頂点に君臨するドイツの名窯です。
正式には「国立マイセン磁器製作所」と、国策メーカーであり、1710年、現在のドイツ、ザクセン州の古都マイセンに生まれた欧州でも最古の硬質磁器技術です。
非常に長い歴史を誇りますが、実は300年前の17世紀、欧州では中国の磁器や日本の伊万里焼などが非常に人気で、同じようなものを欧州で作れる国は存在しませんでした。
なんとか勝ちたい、という想いで各欧州国の王族、貴族、実業家たちが研究し、試行錯誤を繰り返し、1709年にアウグスト王のもとでようやく白磁器の生成に成功しました。
ただ、そのプロセスは錬金術師であったベトガー氏を監禁し、研究させる、という非人道的な方法でした。
日本は今でも欧州各国から「陶器の素晴らしい技術や素材の揃った国」と位置付けられています。
その伝統技術を活かして作られたこのマイセンのマグカップは、白磁の美しい光沢と繊細な絵付けが魅力です。
ガーリーなピンクの網目のフレームは、よく見ると交差する剣のマークが含められていますが、これはマイセンの公式ロゴです。
マイセンを知っている方なら、見ればすぐにマイセン製と分かるでしょう。
名画を身近に感じさせてくれるマイセンのマグカップは、毎日のティータイムを豊かにしてくれます。
コーヒーや紅茶を飲みながら、歴史ある名画や名器の世界に浸ってみてはいかがでしょうか?