よく、宮崎駿監督のジブリ映画に出てくる食事がおいしそうで、SNSなどでジブリ飯として再現する方が見られます。
宮崎氏に限らず、何かしらの作品に、何気なく描かれる「食」は、その作品を描いたアーティストのこれまでを見て取れます。
林綾野氏の著作、「ロートレックの食卓」は、表題のとおりトゥールーズ=ロートレックに関する「食」をまとめたレシピ書籍です。
ロートレックは、19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍、ポスターを芸術の域にまで高めた功績でも美術史上に特筆されるべき画家であり、彼の作品は現代の広告やポスターにも影響を与えています。
そして画家とは別の顔として大変な美食家であった事で知られます。
本書では、ロートレックの生涯や彼が愛した食べ物、彼の友人や家族との食事を再現できるようなレシピ本となっています。
これを読めばロートレックの食卓を通じて彼の人生や芸術に触れることができるでしょう。
食事は私たちの生活において重要な要素であり、単なる栄養摂取の手段を超えて、今では知っての通り楽しみや交流の場としても機能していますよね。
この本は、美術と食文化の融合を通じて、読む人に新たな視点を提供してくれるでしょう。
林綾野氏によって書かれた料理本「ロートレックの食卓」では、フランスの画家アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックの作品と共に、彼の愛した料理や食事の文化を紹介しています。
本書の魅力の一つは、ロートレックの作品と料理の関係性を探求している点です。
彼の作品にはよく食事やカフェのシーンが描かれています。
本書では、彼の作品を通じて、当時のフランスの食事文化や社会の様子を垣間見ることができます。
例えば、彼の作品「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」では、パリのカフェでの食事風景が描かれており、その中には当時の人々の食事習慣や料理の種類が反映されています。
さらに、本書ではロートレックが愛した料理や食材にも焦点を当てています。
彼は美食家としても知られており、特にフランス料理やワインに深い関心を持っていました。
本書では、彼が好んだ料理や彼の作品に登場する料理のレシピが紹介されており、読者は彼の食事の好みや彼が愛した食材に触れることができます。
「ロートレックの食卓」は、美術と食文化を結びつけた一冊であり、読者に新たな視点をもたらしてくれます。
美術と食文化に興味のある方や、新たな視点を求める方にとって、この本は必読と言えるかもしれません。